サッカーやビールなどで知られ、日本人にとっても馴染みの深い国ドイツ。
「ドイツでワーホリ・留学を考えているけど物価が気になる」「ドイツの都市だとどこが安いの?」と気になっている人もいるでしょう。
今回の記事ではオーストリア在住でドイツにも1年住んだ経験のある30代ライターが、ドイツの物価について日本とドイツ、またベルリンやミュンヘンなどの都市ごとに比較して紹介します。
経験談から節約方法についても解説するため、安く留学したい方は最後まで読んで参考にしてみましょう。
ドイツの物価事情!日本とドイツの都市別で比較
結論から言うと、ドイツは日本よりも物価が高いです。
コロナ禍での経済低迷やロシアとウクライナの戦争の影響で、ドイツは一時期大幅なインフレを記録しました。現在インフレ上昇率は落ち着いたものの、物価は上昇し続けています。
物価が高いのはドイツのインフレだけが理由ではありません。
記録的な円安により、2025年7月現在では1ユーロ=170円前後にまで達しています。約10年前の2014年は1ユーロ=140円前後だったのが、なんと30円も上がっています。
では実際にドイツの物価はどのくらいなのでしょうか。具体的な値段や生活費をドイツと日本、そしてドイツの都市ごとに比較してみましょう。
参考:NUMBEO
ドイツと日本の物価・生活費を比較

まずはドイツと日本の物価について、首都のベルリンと東京で比較します。
ちなみに家賃項目の1BRとは1ベッドルームのことで、日本の1LDKに近い間取りのことです。
対象物 | ドイツ(ベルリン) | 日本(東京) |
---|---|---|
家賃(中心部)※1BR | 1,256 €(213,520円) | 164,851円 |
家賃(郊外)※1BR | 938 €(159,460円) | 93,838円 |
安めのレストラン | 15 €(2,550円) | 1,200円 |
卵 12個入り | 3.41 €(570円) | 348円 |
鶏のヒレ肉 1kg | 10.22 €(1,737円) | 1,169円 |
レタス 1玉 | 1.40 €(238円) | 210円 |
水 1L | 0.91 €(155円) | 131円 |
ジーンズ(Levi's 501相当) | 83.04 €(14,117円) | 8,941円 |
※日本円は小数点以下切り捨て
全体的に見ても日本と比べてドイツの物価が高いのがわかります。特にドイツは外食など人件費のかかる物の値段が高い傾向にあります。
ドイツの都市別の物価・生活費を比較

ドイツ国内での物価はどのくらい違うのでしょうか。ここからは人口100万人を超える大都市1位から5位までのベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルン、フランクフルトの5つの都市を比較してみます。
対象物 | ベルリン | ハンブルク | ミュンヘン | ケルン | フランクフルト |
---|---|---|---|---|---|
家賃(中心部)※1BR | 1,256 € | 1,187 € | 1,515 € | 1,076 € | 1315 € |
家賃(郊外)※1BR | 938 € | 738 € | 1,181 € | 823 € | 1034 € |
安めのレストランのメインプレート | 15 € | 16 € | 18 € | 14 € | 15 € |
卵 12個入り | 3.41 € | 3.33 € | 3.51 € | 3.65 € | 3.41 € |
鶏のヒレ肉 1kg | 10.22 € | 11.26 € | 9.31 € | 13.85 € | 11.40 € |
レタス 1玉 | 1.40 € | 1.73 € | 1.35 € | 1.65 € | 1.70 € |
水 1L | 0.91 € | 0.92 € | 0.84 € | 0.99 € | 0.98 € |
ジーンズ(Levi's 501相当) | 83.04 € | 78.60 € | 88.35 € | 84 € | 79 € |
ミュンヘンはドイツの都市のなかで一番物価の高い街として知られています。しかし、ベルリンやフランクフルトなど他の街と比べてみると、食料品などはそこまで値段が変わらない、もしくは安いことがわかります。
またケルンやハンブルクは他の3都市と比べて家賃がだいぶ安いですが、その分食料品が高めです。
ドイツ留学で節約する方法
「インフレと円安が続いているけど、どうにか節約してドイツ留学を楽しみたい!」と考えている人もいるでしょう。ここからはドイツに1年間住んだ経験のある筆者が、ドイツで節約する方法について紹介します。
食料品はディスカウントスーパーで買う

ドイツには日本と同じように、食料品や生活必需品が安く買えるディスカウントスーパーがあります。具体的には「Lidl」や「Aldi」が有名です。筆者はいつも「Lidl」を利用していました。
ただし、ディスカウントスーパーには基本的に日本の食材や調味料は売っていないため、ほかのスーパーやアジアンショップを利用しましょう。
外食は控えて自炊をする
前の項目で紹介した通り、ドイツは外食が高く日本の2倍以上します。筆者が住んでいたシュトゥットガルトでは、2023~2024年時点でカフェであればコーヒーとケーキで1700円ほど、レストランでしっかり食べるとドリンク含めて4000円はかかりました。
なるべく外食は控えて、ディスカウントスーパーで食料品を買って自炊するよう心がけると良いでしょう。
公共交通機関は58ユーロチケットで

定期的に公共交通機関を利用する人は58ユーロチケットを買うとお得です。正式名称は「Deutschland-Ticket」で、ドイツ国内ほぼすべての公共交通機関を利用できます。
ドイツでは移動するゾーン数でチケットの値段が決まります。都市にもよりますが、市内の移動にかかる値段は片道2~4€です。たとえば片道2€で往復4€だと考えると、49ユーロチケットであれば約13日乗るだけで元が取れます。
長距離列車でも使用可能です。筆者も58ユーロチケット(当時は49ユーロチケットでしたが……!)を使用して、よく近郊の街へ観光に行きました。ただし、ICEやICなどの特急列車では使えないため注意しましょう。
ルームシェアをする
ドイツではルームシェアが一般的です。学生のみならず、シングルマザーやカップル、ご年配の方でもルームシェアをしています。
ルームシェアでは基本的に自分の部屋があり、キッチンとバスルーム、トイレは共用です。家賃が折半できるほか、家具が備え付けであることが多いので初期費用も抑えられるでしょう。
まとめ
ドイツの物価は日本よりも高めです。都市によっても、家賃や食料品などの物価は異なります。
ドイツでのワーホリや留学でなるべく節約したい方は、自炊を心がけたりお得なチケットを活用したりすると良いでしょう。

オーストリア在住のお酒大好きなフリーランスの音楽家兼Webライター。お酒以外の趣味は、アニメ、漫画、ゲーム。犬が好き。
ドイツ以外にヨーロッパ留学でおすすめの国は下記の記事で紹介しています。
【2024年版】ヨーロッパ留学におすすめの国6選!留学費用も紹介