華やかな街並みにおいしいご飯、誰もが一度は憧れるヨーロッパに留学したい!
でもヨーロッパにはたくさんの国があり、言語もバラバラ。果たして、どの国が留学におすすめなのでしょうか?実は筆者もヨーロッパ留学を経験した1人で、今はオーストリアのウィーンに住んでいます。ではどのように国を決めたのか?
自分に適した留学先は、目的や費用によって変わってきます。
そこで今回は、ヨーロッパ留学におすすめの国と留学にかかるおおよその予算をご紹介します。この記事を読んで、皆さんも自分に合ったヨーロッパの留学先を見つけましょう。
ヨーロッパ留学がおすすめな理由
いろんな文化・言語に触れられる
ヨーロッパ各国には多くの移民が住んでいます。ヨーロッパ諸国から中東、アジア、アメリカなど、その人種は実にさまざま。
筆者もウィーンに留学していた時は、周りはそれぞれ違う国から来た人ばかりでした。日本にいたら触れることのない文化や価値観に接することができるのは、ヨーロッパ留学の魅力の一つです。
またさまざまな言語に触れることができるので、英語以外を学びたいという人にはうってつけでしょう。
大学の学費が安く、無料の国もある
ヨーロッパの大学は学費が高いイメージがありませんか?でも、実はそうでもないんです。
もちろん、日本の私立大学と同じくらいの学費がかかるところもあります。しかし、国や地域によっては学費が格安だったり無料だったりします。学費が無料になるなんて、日本人からしたら夢のようです。
最近では国や州によって、EU圏外から来た留学生にのみ学費を払わせる大学も多くなってきています【2024年5月更新】
簡単にヨーロッパ各国へ旅行ができる
ヨーロッパの多くの国では、シェンゲン協定によって出入国審査なしで国境を超えることができます。わざわざビザなど面倒な手続きを取る必要もなく、周辺諸国へ旅行することができるのです。隣国なら電車で移動ができ、格安の飛行機で旅行することも可能です。
筆者もウィーンに留学中、ヨーロッパの国を12か国旅行しました。留学中にいろんな国に安く気軽に旅行できるのは、とても魅力的なポイントです。
ヨーロッパ留学におすすめの国6選
ここからは具体的にヨーロッパ留学におすすめの国を、目的別の費用も含めながら紹介します。
イギリス
誰しも一度はその地へ足を踏み入れたいと思うほど魅力溢れるイギリスは、日本人にとっても特に人気の留学先。歴史的な美しい建造物と壮大で豊かな自然が共存しており、観光地として有名な国の一つです。
イギリス留学がおすすめの理由
- ネイティブのイギリス英語が学べる
英語にはイギリス英語とアメリカ英語があり、普段私たち日本人がよく耳にしているのはアメリカ英語。しかし、実は国際的な場で使われているのはイギリス英語です。
アメリカ英語は省略型が多く、発音もスペル通りではないことが多くあります。きちんとした英語の基礎やキレイな発音を学びたいのであれば、イギリス留学がおすすめです。
- 多くの異文化と触れ合える
ヨーロッパ留学をおすすめする理由の一つとして、さまざまな文化と触れ合うことができると紹介しました。
その中でも特にイギリスは世界的な多民族国家であり、イギリスにいるだけで多種多様な人種に出会うことができます。多くの異なる文化や価値観を持った人と出会うことで、自分自身の視野がグッと広がるでしょう。
語学留学の費用
イギリスの語学学校の費用は、1ヵ月で10~25万円前後。生活費等を含めて語学留学にかかる1年の費用は350~550万円程度です。
イギリスは総じて日本よりも物価が高く、特にロンドンは他の都市よりも生活費が高くなります。
大学留学の費用
イギリスの大学は国公立がほとんどです。学費は学部にもよりますが正規入学であれば1年間350~550万円程度。大学留学にかかる1年の総合的な費用は550~800万円程度。
イギリスの大学は専門分野に特化していて、一般教養課程の授業がないため3年制です。ですが留学生は入学前に大学の準備コースに1年通うことが多く、計4年の学生生活となるでしょう。
アイルランド
アイルランドは正式名称「アイルランド共和国」と言い、イギリス連合国の一つである北アイルランドとは別の国です。
「エメラルドの島」と呼ばれるほど緑豊かな国であり、またケルト民族の文化が多数残るケルト神話の国でもあります。また世界的に見てもアイルランドは治安の良い国です。
アイルランド留学がおすすめの理由
- 教育水準が高い
さまざまな異名を持つアイルランドですが、非常に高い教育水準を誇り「聖人と学者の島」とも呼ばれています。ヨーロッパ各国からの留学生も多く、大学の研究分野では世界をけん引するリーダー的な国です。
語学学校においても、政府機関がきちんと監査を行っているため、ハイクオリティな授業を受けられるでしょう。
- 日本人が少ない
アイルランドはイギリスなどに比べて日本人留学生が極端に少ない国です。周りに日本人が多いと、つい日本人だけで集まりがちです。アイルランドのように日本人の少ない国に留学すれば英語漬けの生活を送ることができ、英語の上達が期待できるでしょう。
語学留学の費用
語学学校の授業料は1ヵ月20~30万円程度。語学留学でかかる1年間の費用は350~550万円程度です。
アイルランドは物価が日本よりも高めで、首都ダブリンは家賃が特に高額となっています。
大学留学の費用
アイルランドの大学の学費は年間100〜400万円程度。大学留学にかかる1年間の費用は350~550万円程度です。医学部の学費は900万前後します。
アイルランドの大学はイギリスと同様一般教養課程がないため3年制です。留学生の場合入学前に準備コースに1年通うことがほとんどです。
ドイツ
日本と馴染みがあり、国民性が似ているとされる国・ドイツは、ヨーロッパ随一の経済大国です。大都市がいくつもあり、それぞれ違った特色・雰囲気を持っています。ビールやサッカーも有名です。
ドイツ留学がおすすめの理由
- ドイツ語も英語も学べる
ドイツに行ったら、学ぶのはドイツ語と思っているかもしれません。ですが、ドイツの人々は英語も堪能なんです。ドイツ語と英語は似ているため、一緒に学ぶとより良いとされています。トリリンガルも実現するかもしれません。
- 大学の学費が無料
ドイツの国立大学はEU圏外の留学生でも学費が原則無料です。州によっても異なりますが、たとえ学費がかかったとしても日本に比べるとかなりの格安です。ドイツの大学は世界的に見てもレベルが高く、しっかりと勉強したい人にはうってつけでしょう。
語学留学の費用
語学学校にもよりますが、費用は1ヵ月3.5~7.5万円程度と安く授業を受けられます。語学留学にかかる年間の費用は総合で200~350万円程度です。
物価は都市によって異なりますが、日本より高めです。特にミュンヘンは一番物価の高い都市として知られています。
大学留学の費用
ドイツの国立大学の学費は原則無料ですが、州によっては年間6~55万円程度、また私立大学は年間40~130万円程度かかります。無料の大学でも教材費や共済費は支払わなければなりません。大学留学の年間の費用は160~300万円ほど。ドイツの大学は3年制です。
通う大学によってはかなり費用を抑えられます。しかしドイツの大学は卒業するのが難しく2年生に進級できず退学になることもザラにあるので、注意が必要です。
フランス
オシャレでアンニュイな雰囲気に、誰もが一度は憧れる国・フランス。グルメや芸術の国としても有名で、語学留学ではなく専門的な分野を学ぶためにフランスを留学先とする人が多くいます。
フランス留学がおすすめの理由
- 本場でフランス語が勉強できる
実はフランス語はフランスだけでなく、世界30か国近くで話されている言語です。英語と似た部分もあり、英語がある程度話せるのであればフランス語の習得もしやすいでしょう。
- 大学の学費が格安
フランスも以前まではドイツと同様に大学の学費が無料でしたが、2019年に制度が見直されEU圏外の留学生はある一定額を払うことに。といっても、その金額は日本の国立大学程度。華やかなフランスに住みながら、安い学費で勉強できるのは大変魅力的ですね。
語学留学の費用
語学学校は1ヵ月7~17万円程度です。語学留学にかかる1年間の費用は250~400万円ほどです。
フランスは全体的に物価が高めですが、やはり首都であるパリは中でも一番物価が高い都市となっています。
大学留学の費用
大学学費は国公立であれば学士課程は年間50万円前後です。私立大学はやや学費が高く、年間50~170万円程度です。大学留学にかかる年間のトータル費用は220~450万円ほどかかります。ドイツと同じく3年制で、途中で専攻を変える人が多くいるのが特徴です。
オランダ
チューリップで有名なオランダは、国土の約20%が湖や運河で出来ており首都のアムステルダムは「北のヴェネツィア」と呼ばれています。スイーツも有名で、オランダのパンケーキやワッフルは、訪れたら一度は味わいたいグルメです。
オランダ留学がおすすめの理由
- 英語ネイティブが多い
なんとオランダは、世界の非英語ネイティブの国の中で、一番英語能力が高いとされています。国民の90%以上がバイリンガルで、英語を話すことができます。オランダに行けば、オランダ語だけでなく英語の上達も期待できるでしょう。
- 多様性に溢れている
オランダは移民の受け入れに寛容で、イギリスやフランスにも引けを取らないくらいの多民族国家です。街にはさまざまなルーツの人が集まっているため、世界各国の文化に触れるチャンスがたくさんあります。
語学留学の費用
オランダの語学学校の費用は1ヵ月7~15万円程度。語学留学にかかる年間の費用は語学留学は250~400万円ほどかかります。
物価は日本と同じくらいか、少し高めです。オランダは自転車大国のため、移動手段を自転車にして交通費を節約するとよいでしょう。
大学留学の費用
大学の学費は年間100~250万円程度で、大学留学にかかるトータルの費用は年間350~450万円程度。
オランダにはなんと15校しか大学がなく、独特の教育制度により大学進学率はたったの10%ほど。成績上位者のみが大学に行けるというシステムのため、かなりハイレベルな授業が受けられるでしょう。
マルタ
マルタ共和国はイタリアの南の地中海に、ぽつりと浮かぶ小さな島国です。歴史ある古都の街並みは、絶景スポットがたくさんあります。近年SNSなどを介して注目されつつあるマルタ島は、観光にも留学にもピッタリです。
マルタ留学がおすすめの理由
- 治安が良い
マルタはヨーロッパの中では、比較的治安の良い国です。スリや置き引きなどの軽犯罪は多いため、日本と同じように行動することはおすすめできません。しかし、基本的には安全な国なので、落ち着いて留学生活を送ることができるでしょう。
- 物価が安い
マルタは日本と比べると物価が安いです。特に食品や日用品が安いため、お金の使い方次第では留学費用をかなり抑えることができるでしょう。留学には高額な費用が付き物ですが、予算が気になる方はマルタへの留学が最適です。
語学留学の費用
語学学校の学費は1ヵ月6~17万円ほど、語学留学のトータルの費用は年間200~400万円程度です。
物価は前述した通り安く、選ぶ学校や居住環境によってもさらに費用を抑えられるでしょう。
大学留学の費用
マルタの大学の学費は年間35~45万円程度。大学留学にかかる総合的な費用は年間200~300万円程度です。授業は基本的に英語で行われています。
マルタ国内で正規で入学できる大学はたったの2校しかありません。芸術分野に特に力を入れており、アート系を学びたい方にぴったりです。
ヨーロッパ留学をしよう!
ヨーロッパには、今回紹介した国以外にも留学におすすめできる国がたくさんあります。
ドイツ以外にも学費が無料の国はいくつかあるため、留学してみたいけど費用が……という方も、決してあきらめる必要はありません。留学の目的や費用を考えて、自分に合った国に行きましょう!
オーストリア在住のお酒大好きなフリーランスの音楽家兼Webライター。お酒以外の趣味は、アニメ、漫画、ゲーム。犬が好き。
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