ドイツのワーキングホリデービザを申請する際に、提出が必要な志望動機書。
「何を書いたらいい?」「書いたらマズイこととかある?」と不安な人もいるでしょう。できればワーホリビザの申請はササっと済ませて、早くドイツへ行きたいですよね。
今回はドイツのワーホリの志望動機書の書き方について、オーストリア在住でドイツでのワーホリ経験もある筆者が解説します。実際に筆者が提出した志望動機書も合わせて公開するため、「何を書けばいいかわからない!」と困っている方はぜひ参考にしてください。
ドイツのワーホリ志望動機書の書き方
まずは志望動機書の書き方について、3つのポイントに分けて解説します。
自由形式で英語もしくはドイツ語
志望動機書の書き方は自由で、英語もしくはドイツ語で書きます。
筆者は当時すでにドイツ語を話せたためドイツ語で、ソフトはWordを使用。文字サイズは10.5で、フォントはデフォルトの游明朝。名前と住所、日付などを含めてA4サイズ1枚分を提出しました。念のため、完成した志望動機書を印刷したあとに直筆で署名もしました。
文章の構成はシンプルに、タイトルと本文のみです。人によってはタイトル以外に小見出しなどを付けて、どの内容をどこに書いたかひと目わかるようにしている方もいます。どちらも問題なく受理されているので、あまり気にする必要はないでしょう。
ただし、あまりに下手な英語やドイツ語であったり、志望動機が短すぎたりすると却下される恐れがあります。
書くべきこと、書いたらマズイこと
志望動機書では「過去のドイツ滞在歴」と「入国後の具体的な予定」、「帰国後の就労内容」を必ず書くよう指示されています。この3点は必ず含めて書きましょう。
ただし、たとえば将来の目標がドイツで働き続けることだったとしても「入国後の具体的な予定」などで「ドイツでアルバイトしてそのまま就職したい」などと書いてはいけません。
ワーキングホリデーはドイツで余暇を過ごすことを目的とした制度であって、それ以外の目的でワーホリをするのは歓迎されていません。必須の項目に「帰国後の就労内容」があるように、志望動機書では必ず帰る意思を見せましょう。
英語もドイツ語もできなくても大丈夫
英語もドイツ語もできない方はGoogle翻訳を活用しましょう。
実際にGoogle翻訳を使ったものを提出して受理された方はいます。ただし、できれば翻訳後にネイティブの方にチェックしてもらうのをおすすめします。校正機能のあるGoogleドキュメントを利用するのもひとつの手段です。
語学学校に通っていない方は、言語交換アプリなどを使うと良いでしょう。
ワーホリの志望動機書ではありませんが、筆者は言語交換アプリ「HelloTalk」でオーストリアの大学に提出する志望動機書をネイティブに添削してもらった経験があります。
スペルや文法などの間違いはインターネット上で出来る無料のオンラインチェッカーを活用しましょう。チェックサイトの例を載せておきます。
【英語】「Ginger 英文チェッカー」
【ドイツ語】「ドイツ語文法・スペルチェッカー」
ドイツのワーホリ志望動機書の例文
ここからは実際に筆者が書いた志望動機書を、一部プライベートな情報は隠す、または変更を加えた状態で公開します。ドイツ語だけでなく、日本語での意訳も公開します。
Motivationsschreiben für Working-Holiday(タイトル)
Ich möchte Working-Holiday in Deutschland machen.
Der erste Grund ist, dass ich viele Städte in Deutschland und in europäischen Ländern besuchen möchte. Als ich in Österreich gewohnt habe, um Musik zu studieren, bin ich mehrmals nach Deutschland gefahren. Aber es waren fast immer nur Reisen zu Meisterkursen. Somit konnte ich nicht viel von den Städten sehen. Deutschland liegt mitten in Europa, man kann deswegen leicht in andere Länder fahren, was ich auch vorhabe, um auch andere Kulturen kennenzulernen.
私はドイツでワーキングホリデーをしたいです。
まず1つめの理由は、ドイツのさまざまな街やヨーロッパの国々を旅行したいからです。【入国後の具体的な予定①】私は音楽の勉強のためにオーストリアに住んでいた時、何度もドイツを訪問しています。【過去のドイツ滞在歴】しかしそれは講習会を受けるためだけで、観光自体はあまりできませんでした。ドイツは諸外国へのアクセスが良いヨーロッパの中央に位置しているため、異文化にも触れていきたいです。【入国後の具体的な予定②】
Der zweite Grund ist~(中略). Daher habe ich vor, auch Musikunterrichten zu nehmen.
2つめの理由は~(中略)そのため、私はドイツで音楽の授業も受けたいと考えています。【入国後の具体的な予定③】
Der dritte Grund ist, dass ich wieder fließend Deutsch sprechen können möchte. (中略) Wenn ich wieder gut Deutsch verstehen kann, kann ich das auch für meine Arbeite als Web-Journalistin nützlich verwenden.
3つめの理由は、再びドイツ語を流暢に話せるようになりたいからです。(中略)もしドイツ語が再び流暢に話せるようになったら、ライターの仕事でも活用できるでしょう【帰国後の就労内容①】。
In Deutschland werde ich neben der Arbeit auch einen Deutschkurs besuchen. Wenigstens einmal pro Monat möchte ich auch Musikunterricht nehmen. Und natürlich werde ich oft reisen. Wenn ich nach Japan zurückkehre, werde ich nach Hokkaido ziehen und eine Musikschule eröffnen. Als Web-Journalistin möchte ich über Artikels aus Deutschland schreiben.
ドイツではアルバイトのかたわら語学学校に通う予定です。少なくとも月に1回は音楽の授業も受けたいと思っています。もちろん旅行もたくさんします。【入国後の具体的な予定④】日本に帰った後は北海道に引っ越して、新たに音楽教室を開く予定です。Webライターとしてドイツに関する記事も執筆したいです。【帰国後の就労内容②】
以上です。
【入国後の具体的な予定】①~③に関しては、若干フワッとしているなと自分で感じたため、最後に④で予定をまとめています。
【帰国後の就労内容】はかなり具体的に書きました。
筆者は結局ドイツのワーホリ後にオーストリアへ移住したため、日本には帰国していません。しかしこれは実際に、もし「やはり日本に帰りたい」と感じたときに実行しようと考えていた内容です。日本に帰国するという意思はこれだけで十分感じられると思います。
【ついでに】ドイツのワーホリビザで提出する履歴書の書き方は?
履歴書も志望動機書と同様に自由形式で、英語もしくはドイツ語で提出します。
書く内容は基本的に日本の履歴書と変わりません。筆者はインターネットでテンプレートをダウンロードして作りました。
記載内容は以下の通り。
・名前、住所、生年月日
・学歴(何を学んだか、内容も完結に記載)
・職歴(どんな仕事をしていたか、内容も完結に記載)
・話せる言語、資格、興味のあること
筆者の提出した履歴書はかなりシンプルで、内容もかなり薄かったです。それでも受理されたため、あまり心配する必要はありません。
以下、テンプレートがダウンロードできるサイトを貼っておくので、ぜひ参考にしてください。
【英語】「Free resume templates to download and print」
【ドイツ語】「Aktuelle Lebenslauf Vorlagen & Muster für deine Bewerbung」
ドイツのワーホリ志望動機書では4つのポイントを押さえよう
ワーホリ志望動機書で押さえておくべきポイントは
・すべて含めてA4サイズ分は書く
・「過去のドイツ滞在歴」「入国後の具体的な予定」「帰国後の就労内容」は必須
・日本へ帰国する意思を見せる
・Google翻訳である程度OK
の4つです。ぜひ筆者の例文も参考にしてみてください。
オーストリア在住のお酒大好きなフリーランスの音楽家兼Webライター。お酒以外の趣味は、アニメ、漫画、ゲーム。犬が好き。
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